今日は大統領選ということで、「Election Morning Tea」でした。(うちのCEO、なにかと”Lunch”とか”Tea”とか楽しい感じにするのが大好きなのだけれど、わたしも大好き。うれしい)
始業と同時にカプチーノとマフィンが支給され、シドニー時間10時の開票開始から、ちょうどペンシルバニアが決まった17時半頃まで、パソコンの隅に開いた開票速報をちらちら見ながら、一日お仕事をしたのでした。
すごかった。
私はフロリダでヒラリーが勝って「あー、ヒラリーだねー」ってだらだら見守ることになると予想していたのだけれど、フロリダの色が開票中ずっと、ちらちらちらちら変わるんだもの、正直仕事が手につかなかった。笑
フロリダとオハイオを取ったあたりで、この展開はまさか、と思ったけど、まさかペンシルベニアでも勝つなんて。オハイオのジンクスも健在。
今回の大統領選は、ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの戦いではなくて、「現状維持」と「大きな賭け」の戦いだったのだと思う。
オバマさんは、その人間的な魅力で票を獲得していたところも少なからずあったと思うのだけれど、今回、ヒラリーさんやトランプさんの人柄に惚れ込んで投票した、という人はどれくらいいたのだろうか。
ヒラリーは典型的なアメリカの政治家、それに対してトランプは、変革を起こす人、そして、爆弾。ヒラリーVSトランプの“人間同士の戦い”ではなくて、保守するか賭けに出るか、“選択肢の戦い”にしか見えなかった。
トランプが勝ったということは、それだけアメリカ国民が“変化”を望んでいたということ。トランプに、ではなく、“現状打破のための賭けをするという選択肢”に、票を投じたということ。
国が発展して、格差が広がって、虐げられている人たちの不満が爆発する、そういう構図は、世界史で何度も見てきたものと全く同じ。グローバル化が進んで、産業を守るために国を閉じようとする動きは、日本でも起こったこと。
わたしのアメリカ人の友人たちは殆どNYやLAなんかの”都市の人たち”で、彼らはアメリカ国民のマジョリティではない。わたしが持っている"アメリカ"のイメージや、友人たちから得る意見や情報は、サービス業中心の海岸沿い都市部に偏ったものだったのだと思う。
確かに、これはアメリカにとって大きな、いや、大きすぎる賭けであって、その賭けに全世界が巻き込まれることは間違いない。日本も例外ではなく、その影響をもろに受ける立場にあると思う。
直近で言えば、まず明日からTPPの話があって、米軍基地問題だって動くのだろうけど、だけど、両者ともに「こうするのが日本人全員にとって幸せ!」みたいな単純な問題ではない。そもそもヒラリーもTPPには反対だったはずだし。
自分が生きている世界が、成熟しすぎた秩序の崩壊、混沌、再構築に向かって進んでいくフェーズにあるという事実は、すごく怖いけど、そういう時代に生きるのも、色々なものを見られて楽しいのかもしれないですね。
人間、長く生きて、大切なものが増えていくと、変化を恐れてしまうものだけれど、変化を頑なに拒み否定するのではなく、柔軟に冷静に考え、受け入れることの出来る人でありたい。
でもデフレは困ります。就職できないよう。どうしよう。どうにかしよう。
明日も一日頑張ります。おやすみなさい~